2008年11月12日

日経朝刊11/12 中小、車部品を共同受注

 自動車部品製造装置を開発する大阪技研(松原市)や金型製造の松村精型(富山県高岡市)、加工機メーカーのタケダ機械など関西や北陸、関東に本社を置く中堅中小企業が、自動車部品受注で連携する。各社が作業を分担し部品の設計から量産装置の開発まで一貫受注する。自動車販売の不振で部品関連業界の受注環境は急速に悪化している。地域を越えて技術を結集し、競争力を高める。

 大阪技研の主力は自動車のシリンダーヘッド製造装置。独立系で国内外の自動車大手と取引がある。松村精型も独立系の金型メーカーで試作などの実績が豊富。ジャスダック上場のタケダ機械は自動車関連ではまだ実績は少ないが、鉄骨鋼材加工機では高いシェアを握る。ヤマト(大阪市)など五社も参加、まず八社程度でスタートする。

 参加企業は個々の事業領域にとらわれず、部品の設計から量産機械の開発まで一貫受注を自動車メーカーに提案する。例えば松村精型が自動車メーカーから試作用金型を受注した場合、8社での一貫受注を提案。大阪技研など部品設計の関連技術を持つ企業が試作品の改良などを担当。タケダ機械などが生産機械を開発・生産する。部品の受託生産も検討する。

 松村精型社長は「本格生産まで一貫して受注できれば、バラバラで受けるよりも効率的で高品質の部品ができる」と話す。自動車メーカー側にとっても開発の進捗状況を管理しやすくなり、開発期間短縮やコスト低減につながる。

 自動車部品業界は完成車の販売不振を受け、受注の大幅な減少に悩まされている。「従来どおりのやり方では景気低迷の時期は乗り切れない。強みを持つ企業が連携する必要がある」(大阪技研社長)といった危機感から、地域を越えて技術力の高い中小企業が結集した格好だ。

 足元の自動車生産は落ち込む一方、自動車業界の生産コスト削減につながる加工技術や環境対応技術の開発意欲は高い。技術を持ち寄り、完成車メーカーの強力な開発パートナーになることで、生き残りを目指す。

受注で連携 成功のカギは連帯感 商工会議所も交流支援

 資金力に限界がある中小が新市場を開拓するには相互補完できる企業と連携する戦略が効果的。レーザー溶接の東成エレクトロビーム(東京都瑞穂町)や超硬素材加工の中村超硬(堺市)など、微細加工を得意とする関東、関西、九州の5社が02年に発足した「ファイブテックネット」は代表例の一つだ。
 共同受注で現在は年間2億円程度の仕事を融通しあうなど、一定の成果を出している。成功のカギは「社長レベルにとどまらず現場同士が連帯感を持てるか」(東成エレクトロビーム)。各社の工場が持ち回りで定期的に会議を開催。技術者が他社の保有施設や経営戦略を理解し作業できるようにしているという。

 地域の中小企業支援団体も、地域や業種を越えた中小ネットワークづくりに力を入れている。中小工場が集積する東大阪市では、大阪以外の中小集積地との企業交流会を開催。今年度は鳥取県と島根県で実施、九州でも開催する計画だ。東大阪商工会議所常務理事は「交流の少なかった地域の企業と連携し、新たなビジネスチャンスを見つけてほしい」と話す。
posted by マー坊 at 15:41| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: